ハンガリーの絵本『ALOMCIRKUSZ』
『ALOMCIRKUSZ』
Szegedi Katalin 先日旅行してきたハンガリーで、絵本を買ってきました。 もちろん私はハンガリー語なんてこれっぽっちもわかりません。けれど、雰囲気 ある表紙にひかれて立ち読みしてみると、意外と絵だけでもお話がわかるものな んですね。(あとで写真も載せます)こころあたたまる可愛らしいお話だったので、つい買ってしまいました!二匹のうさぎの結婚物語です。 二匹のうさぎが結婚するお話といえば、ガース・ウィリアムズの『しろいうさぎと くろいうさぎ』ですよね。あれも絵の美しい、可愛らしいお話ですが、『ALOMCIRKUSZ 』もまた雰囲気の異なった素敵なお話なのです! 『くろい~』の二匹がシャイな男の子とお姉さんっぽい女の子なら、こちらの二 匹は大人な男の子と素直な女の子。こんなお話です。 前述のとおり私はハンガリー語なんて読めないから、内容はすべて絵からの推測ですよ? 二匹は大きなうさぎのサーカス団で働いていました。おんなのこは綱渡りを、お とこのこは楽士としてバイオリン演奏を担当していました。二匹のコンビはサー カスの花形でした。ある日女の子は公演の最中に失敗、綱から落下してしまいま す。男の子がバイオリンを放り出してあやうくキャッチして無事でしたが、団長 は激怒。女の子は泣きながら家に帰りました。その晩、彼女の家の庭先でバイオ リンを弾きながらうさぎくんが歌います。「ぼくと結婚してよ」 善は急げ!うさぎさんはクローゼットを引っ繰り返し、友達にも手伝ってもらっ ておめかしです。二匹はさっそく結婚式をあげました。(さてここで終わってた ら私は買っていなかったかもしれません。お話はまだ続きます。)楽しい新婚生 活を送る日々、うさぎさんのお腹はふくらんで、ワンピースのボタンがとまらな くなりました。そう、彼女に赤ちゃんができたのです。しかしうさぎくんはサー カスでお仕事。ひとりで淋しいうさぎさん。(ここは解釈がわかれるところ。「マタニティブルーで実家に帰ったんじゃない?」という意見も!)だけど家で待つ彼女のもとに、旦那 さまは顔がかくれるほどの花束を抱えて帰ってくるのです。そしてある晩、うさ ぎさんはベッドが転がり落ちんばかりのたくさんのあかちゃんを授かりました。 うさぎくんもびっくり! おしまい。 落ち込んだ女の子に対するフォロー、 女の子に向ける、まるで歳の離れた妹を見守る兄のような優しいまなざし。 このうさぎくんは包容力ある大人の男ですよ。 こんな旦那さまなら…ちょっと結婚に対する憧れも湧きますね。 ああ、私はいつのまにこんなロマンチストになったん だろう(苦笑)!恥ずかしいですね。 日本語版はもう出版されてるのでしょうか。 まだなら出版したらいいのにな。
by tou-g
| 2006-03-16 10:51
| 書評(絵本)
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