詩人 高杉晋作
今日こそは高杉晋作について語ってやろうと思いましてー、
それを楽しみに久しぶりの製図をがんばってきたんですけどもー。 いざ語ろうと思うと何から始めていいのやら。 今後小出しにぼちぼち思い出したように書いていくと思います。 今日は詩の話。晋作は詩人として数多くの詩を残しています。 これは有名どころですよね? 面白きこともなき世を面白く 晋作の辞世の句です。このあとを見舞いに訪れていた尼さんが下の句をひきとって、「すみなすものは心なりけり」と続けるんですが。いや、なんともストレートな句です。一度聞いたら忘れられない。 ほかにも紹介すると 人は人吾は我なり山の奥に棲みてこそ知れ世の浮き沈み 死だなら釈迦と孔子に追いついて道の奥義を尋ねんとこそ思へ 太閤も天保弘化に生れなば何もへせずに死ぬべかりけり どれも人を食ったような詩でしょ?こんなのはどうですか? 三千世界の鴉を殺し、主と朝寝がしてみたい ・・・・ぐっ! ばたり なにこの殺し文句は・・・!!!火縄銃一発だよ、さすが奇兵隊だよ。 彼の色気が凝縮した一品じゃないでしょうか。おそらく「朝寝」は「ともね」とでも読んで、「共寝」と掛けてるんじゃないかと思ってます、確認はしてませんが。 これはいわゆる「君と夜明けのコーヒーを飲みたいな」といった類の内容でしょうが、そういう台詞につきまといがちな「甘いよオザワさ~ん!」ってな空気が希薄です。なんかこう、もっと上級。隠し切れぬ 艶 ってやつ?凄い詩をつくるなぁ・・・。毅然として媚びない。甘くないし優しくない。だけどなんだか、相手に対する敬意といいますか、対等な姿勢を感じます。そして彼が内に秘めたぎらっとしたものも見せてます、前半。彼にこんな台詞を言わせる女性は、さぞや毅然としたいい女だったのでしょうね。 晋作の詩は、言葉は非常にストレートです。気持ちそのまんま。読んで意味がとれないような難解なものはあまりないし、凝った趣向を狙ってやろうといった作為的なものも感じられない(本人は狙ったつもりだったとしたら申し訳ないけど)。だけどその中ですら、彼がたくさんの知識を吸収して、物事をよく考えて生きているということが窺がえるし、彼の自信や自負といったものも伝わってきます。こういった魅力は彼の人柄からきているのですね。 そしてもうひとつ、彼の詩の魅力は、音に対する晋作の優れた感性からきているのではないでしょうか。音というか、リズム、かなぁ。彼の詩はとても心地よいリズムを刻んでいると思うのです。声に出し、音にすると気持ちいい感じ。平家物語もそんな感じです、私にとって。 そういえば晋作は三味線をひくんでしたっけ?関係あるのかな。 最後にもうひとつ私の好きな詩を。戦いの最中に迷ってるんだけど、 どこか肝の据わった気持ちよい詩です。 萩に行きたし小倉も未練ここが思案の下関
by tou-g
| 2005-05-26 00:16
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